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京都から敦賀へレンタカーでドライブ!新幹線延伸で賑わう街の意外な歴史

2023.10.31
  • コラム

こんにちは、京都の格安レンタカー会社、ベストレンタカーです。

2024年の3月、北陸新幹線が福井県の敦賀まで延伸します。敦賀という街は、京都に住んでいるとただの地方都市みたいな印象を抱きがちです。しかし実は、敦賀は戦中ごろまで重要な港町だったのをご存知でしょうか?

そこで今回は、京都から敦賀へ向かう歴史探訪のドライブ旅行をご提案します!

実は日本有数の港町!戦前~戦中の敦賀はどんな町?

京都からレンタカーで敦賀へ 敦賀港

敦賀は江戸時代頃から、北前船の重要な寄港地のひとつとして栄えました。その名残なのか、いまでも敦賀港は北海道や秋田・新潟方面に向かうフェリーの出発地になっています。フェリーを利用したドライブ旅行の出発地として利用したことがある方もいらっしゃるかもしれません。

大政奉還を迎え明治時代に入ると、敦賀とロシアのウラジオストク行きの航路ができ、敦賀はロシアとの交易において重要な位置を占めるようになります。敦賀港は横浜港、神戸港、関門(下関・門司)港と並ぶ第一種重要港湾に指定され、当時の敦賀商人は気軽にロシアに渡航しては雑貨を売り、財を得ました。

日本の鉄道網が整備され始めると、敦賀は欧亜連絡国際線列車、つまり東京からヨーロッパに向かう鉄道線の一部に組み込まれます。ヨーロッパに向かう人たちは東京から東海道線に乗り、米原で北陸線に乗り換え敦賀にやってくると、敦賀港からウラジオストクへ船で渡り、ウラジオストクからシベリア鉄道でヨーロッパ各都市へ向かいました。

このルートを利用しヨーロッパ方面に向かった代表的な人々は、大河ドラマ『いだてん』に登場したマラソンランナー金栗四三、歌人の与謝野鉄幹、与謝野晶子などが挙げられます。戦争前夜には「わが代表堂々と退場す」で有名な松岡洋右も敦賀港から船に乗り、シベリア鉄道を使ってジュネーブへと向かいました。

シベリア鉄道を使って敦賀港から日本にやってきた人たちもいます。有名なところでは、杉原千畝が発行した「命のビザ」を持ったユダヤ系の難民やポーランド難民。ノルウェーの探検家で人類史上初めて南極点に到達したアムンゼンも、敦賀港を利用し来日しています。

このように、敦賀は歴史的にも重要な役割を果たした港町でした。

まずは長浜鉄道スクエア(滋賀県長浜市)へ!

京都からレンタカーで敦賀へ 長浜鉄道スクエア

京都を出発したら、まずは滋賀県長浜市にある長浜鉄道スクエアへ向かいます。

長浜鉄道スクエアは、敦賀港方面へ向かう北陸線の起点となった駅舎を利用した鉄道博物館。なんと100年以上の建物が今でも現役で使われています。当時の駅の内部を再現した展示は、こじんまりしつつもレトロ感があってなかなか素敵。フォトジェニックなスポットなので、写真・動画撮影もはかどります。

私(ブログ担当スタッフ)も何回か訪れていますが、訪れるたびに非常に多くの写真を撮り、同行者から呆れられます……

長浜鉄道スクエアの住所・電話番号・開館時間・休館日

公式サイト:https://kitabiwako.jp/tetsudou/
住所:滋賀県長浜市北船町1-41
電話番号:0749-63-4091
開館時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
入館料:大人300円、小・中学生150円
休館日:12月29日~1月3日

京都市街から長浜鉄道スクエアへのアクセス

名神高速道路を名古屋方面へ向かい、米原ICから一般道に下ります。国道21号線、国道8号線などを経由してさざなみ街道に向かい、北上します。公園前南交差点を右折して、JR長浜駅前の有料駐車場に駐車してください。長浜鉄道スクエアは有料駐車場に隣接しています。

京都からの所要時間は約1時間50分。長浜鉄道スクエアには駐車場はないので、前述のとおりJR長浜駅前の有料駐車場をご利用ください。

柳ヶ瀬隧道(滋賀県長浜市)

京都からレンタカーで敦賀へ 柳ヶ瀬隧道

長浜鉄道スクエアを楽しんだら柳ヶ瀬隧道(やながせ ずいどう)に向かいましょう。柳ヶ瀬隧道は旧北陸線で使われていたトンネルです。1882(明治17)年に完成し、全長は1352メートル。完成当時は日本一の長さを誇りました。旧北陸線が廃線になったあとは自動車用のトンネルとして今でも使われています。

もともと鉄道用のトンネルだったため、内部は1車線しかありません。内部ですれ違いができないため、両方の出入り口には信号が設置されています。全長1352メートルもあるトンネルですから、いったん赤信号になるとなかなか青にはなりません。最長で6分30秒も待たなければいけない、日本一長い赤信号です。6分以上も待つのはちょっと退屈ですが「これが日本一の赤信号か」と思うと待つのも楽しくなりそうです。

なお、柳ヶ瀬隧道を検索するとここが心霊スポットだとしている記事が多く出てきます。鉄道用として使われていたときに窒息事故で死者が出ていること、古く小さなトンネルなのでやや圧迫感があることなどがその理由でしょう。しかし、実際走るとあまりおどろおどろしい雰囲気は感じません。壁には待避用の壁穴など鉄道用として使われていた名残も見られ、面白いトンネルです。

京都市街から柳ヶ瀬トンネルへのアクセス

長浜鉄道スクエアから行く場合は、長浜市内を北上し、国道365号線から県道140号線・敦賀柳ヶ瀬線に入ります。県道140号線の分岐を見落とさないように、カーナビに登録しておくことをおすすめします。県道140号線に入ったら柳ヶ瀬トンネルはすぐ。県道140号線は狭く、路駐などもできません。トンネルは通過するだけにとどめておきましょう。

京都市街から直接アクセスする場合は、名神高速道路を名古屋方面に向かい、米原JCTから北陸道に入ります。木之本ICで一般道におりたら、国道365号線を北に向かい、県道140号線に入ってください。

敦賀鉄道資料館など敦賀港周辺(福井県敦賀市)

京都から敦賀へレンタカーでドライブ 敦賀港

柳ヶ瀬トンネルを過ぎたら、敦賀港に向かいましょう。

敦賀港付近には、かつての敦賀の賑わいを伝えるスポットがいくつかあります。敦賀港に面して金ケ崎緑地に無料駐車場があるので、そこに車を停めて散策するといいでしょう。

見どころは、敦賀鉄道資料館、敦賀赤レンガ倉庫、人道の港 敦賀ムゼウムの3か所です。

敦賀鉄道資料館は、旧敦賀港駅の駅舎を再現した建物。とてもこぢんまりした建物で、ゆっくり見ても20~30分もあれば十分見られる規模の資料館ですが、展示の中には最初にお話しした欧亜連絡国際列車の資料もあり、敦賀が賑わっていた時代をしのばせます。

敦賀赤レンガ倉庫は、2棟並んだ赤レンガの建物です。1905年。アメリカの石油会社、紐育(ニューヨーク)スタンダードカンパニーが石油倉庫として建てました。2009年には建物やレンガ塀が国の登録有形文化財にも登録されています。現在は、内部が鉄道ジオラマやレストランとして利用されているので、ちょっとしたお茶をしたり、食事を楽しんだりしてドライブの疲れを癒やすのもよさそうですね。

人道の港 敦賀ムゼウムは、ポーランドの孤児や命のビザを持ったユダヤ系の人々などの難民を受け入れた敦賀の歴史の資料館。数年前に、大正から昭和初期にかけて存在した敦賀港駅や税関旅具検査所などの4棟の建物があった場所に、当時の写真を再現した外観で移転・リニューアルされました。かつての敦賀港の風景を思い起こさせる雰囲気が漂います。館内には当時の貴重な資料が展示されていて、見応えもたっぷりです。

敦賀鉄道資料館の電話番号・開館時間・休館日

公式サイト:
https://www.city.tsuruga.lg.jp/about_city/cityhall-facility/shiyakusho_shisetsu/gaibushisetsu/tetsudoushiryoukan.html
住所:福井県敦賀市港町1-25
電話番号:0770-21-0056
開館時間:9:00~17:00
入館料:無料
休館日:水曜日(休日の場合は翌平日)、12月29日~1月3日

敦賀赤レンガ倉庫の電話番号・営業時間

公式サイト:https://tsuruga-akarenga.jp/
住所:福井県敦賀市金ケ崎町4-1
電話番号:0770-47-6612
営業時間:9:30~22:00 ジオラマ館は~17:30 (入館は17:00まで)
休館日:水曜日(休日の場合は翌平日)、12月29日~1月2日
ジオラマ館の利用料金:大人400円、小学生以下200円、模型運転体験1台1回100円(3分間)

人道の港 敦賀ムゼウムの電話番号・営業時間

公式サイト:https://tsuruga-museum.jp/
住所:福井県敦賀市金ケ崎町23-1
電話番号:0770-37-1035
営業時間:9:30~17:00(入館は16:30まで)
※2023年12月までの土・日・祝は~19:00(入館は18:30まで)
休館日:水曜日(休日の場合は翌平日)、年末年始
入館料:大人500円、小学生以下300円

京都市街から敦賀港付近へのアクセス

柳ヶ瀬トンネルから行く場合は、トンネルを抜けたあと道なりに敦賀方面に走ります。やがて国道8号線と合流するので、そのあとは8号線をそのまま敦賀方面へ。余座交差点を左折し、港に向かいます。

京都市街から直接行く場合は、名神高速道路から北陸道に入り、敦賀ICから一般道へ。そのあとは国道8号線を走り、余座交差点を左折し港に向かいます。

秋のドライブシーズンです。お問い合わせ・ご予約はお早めに!

10月に入り気温も落ち着き、本格的な行楽シーズンが始まりました。11月の京都は紅葉を控え、多くの観光客で賑わいます。レンタカーのご予約も早い段階でいっぱいになってしまう可能性がありますので、ご予約・お問い合わせはお早めに!

また、市内や人気の観光地は道路が混み合いますので、レンタカーをご利用の際にはゆとりあるスケジュールでドライブされることをおすすめします。万一渋滞に巻き込まれるなどしてお帰りが遅くなりそうな場合は、焦らず、まず弊社にご一報くださいね。

こちらのブログ記事でも紅葉シーズンの京都の自動車事情をまとめています。ぜひ参考にしてください。

京都の紅葉、自動車(レンタカー)で巡って大丈夫?

それでは、スタッフ一同、お問い合わせ・ご予約お待ちしております!